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小説

※相変わらずバカバカしいです。





『2020年』

東京五輪の年が来た。
皆はマラソンコースに水をまき、
選手が熱中症にならぬよう心をくばった。
選手から熱中症者は出なかったが、
ゆるキャラのミライトワとソメイティが
熱中症でぶっ倒れ、選手が下敷きになった。



『2020年 その2』

東京都民はゴミ拾いや道案内で外国人を地道におもてなしした。
すると首都高はガラガラガッシャンと老朽化の大崩落で外国人を盛大におもてなしした。



『2020年 その3』

首都高大崩落で政府は外国人から多額の賠償を要求された。
慰問団が結成され、病院に駆け付けると『花は咲く』を合唱した。
怒りをやわらげようとした作戦だったが、外国人は「歌なんか歌ってふざけてるのか」と、よけい怒った。
「あれ~」
「おっかしいな~」
「東北ではうまくいったのに~」
顔を見合わせる役人たち。
役人らはウンと知恵をしぼった。
「そっか~、わかったぞ~!」
ひらめいた役人らは、今度は在日外国人の慰問団を結成して、英語で『花は咲く』を合唱させた。
外国人らは怒った。「だからそういうことじゃねぇよ!」



『知性はいかに鍛えられなかったか』

共産党は蟹工船なみにブラックだった。
だが党員らはこき使われた為に、逆に鋼鉄のような精神力を手に入れ反旗を翻し、武力で党を転覆させた。
実行犯は逮捕され、残された党員で党を再建することに。
しかし、虐げられていた党員たちはろくに共産主義者としての思想や信念を学ぶ機会がなかったし、そもそも共産主義すら何かを知らなかった。
本部の建物を持てあました党員らは、建物をテナントビルにして、スナックやら和民やら聖教新聞の販売所やらを入れた。



『ノロマ』

「あー、授業しんどかった」
「やっと帰れる」
「おい。前からノロマが歩いてるぞ」
「疲れてるし、あいつにカバン持たそうぜ」
「へへへ。そりゃいいや」

ーーーーーー

「おーい! ノロマー!」
「早く来ーい!」
「あーもー、イライラする」
「待つのしんどい! よけい疲れる!」
「ノロマなんかに持たすんじゃなかった…」トホホ…



『ごちそう』

「もしもし? …おう、おれだ。今日は晩ごはん食べていけよ。ごちそうをふるまうぜ」
「そうか。悪いな。じゃああとで」

ーーーーーー

「そろそろごちそうにするか。お湯を沸かそう」
「お湯?」
「ごちそうは日清のカップヌードルだ。すごいだろ?」
「おまえどんだけ貧乏なんだよ」



『北野監督の演技指導』

北野武「フガフガ、フガフガフガ!」
俳優1「おい。監督なんて言ってるんだ?」ヒソヒソ
俳優2「分からん。滑舌が悪すぎて…」ヒソヒソ
俳優3「どうする? 聞き返すか?」ヒソヒソ
俳優4「いや、それはやめたほうが…」ヒソヒソ
俳優5「しかたない。適当でもいいからやろうぜ」ヒソヒソ

後に監督は記者に語った。
「フガフガ、フガフガフガフガフガフガ、フガフガフガフガフガフガ、フガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガフガ、フーガフガフガフガフガフガフガフガフンガー(おいらの映画に出る俳優は何故か演技指導無視すんだよ。でもそれが逆に退屈な予定調和を打ち消して妙な迫力と緊張感を生むんだ。カンヌでも『斬新な演出だ』って評価されちゃうんだよ。まぁ、俳優を無意識に操縦するのもおいらの才能の一つかもね? なんつってな。へへへ)」



   『敗残兵』

   沖縄県人の防衛隊員たちが、米兵に捕まって歩いていると、前から同じく米兵に連行された一人の日本兵がやって来る。
   「あいつはおれたちをいじめた日本兵の山川じゃないか!」
   「本当だ! 《脳みそぶっ壊しの山川》だ!」
   「殺してやりたい!」
   気まずい再会。うつむく山川を取り囲む防衛隊員。
   米兵たちは不思議な顔をして聞いた。
   「《脳みそぶっ壊し》とはどういう意味だ?」
   「こいつは何の罪もない防衛隊員の頭を気が狂うまで棒で叩くんですよ!」
   「そいつはひどい」
   「米兵さん、お願いです。復讐させて下さい」
   米兵たちは協議した。そして警棒を防衛隊員たちに渡した。
   「好きなようにやるといい。見なかったことにしてやる」
   「ありがとうございます」
   「さあ、覚悟しろ山川」
   「おまえの脳みそをぶっ壊してやるぜ」
   山川は〈恐怖のあまりに頭が狂ったフリ〉をした。
   「アビャビャビャビャビャー!」
   迫真の演技。防衛隊員たちは気の毒になり、復讐をあきらめて行ってしまった。
   (ふふふ。沖縄土人はちょろいぜ)
   米兵たちは山川の演技があまりに凄いので重症だと思って病院船に乗せた。
   医者は全身麻酔をかけてロボトミー手術をした。
   山川は本当に「アビャビャビャビャビャー!」しか言えなくなった。



   『取り込む』

   【あおぞら作業所】という看板の掛かった建物の前で、笑いながら奇声を上げる青年がいた。
   「ハイサーイ! アッキサミヨー! ゴーヤーバーガー! ヌーヤルバーガー! サーターアンダギー! ヒラヤーチー! ぜんぶ食べたーい!」
   通りかかった宗教の勧誘員の男がほくそ笑んだ。
   「あいつは精神障害だな。食い物を食わせてやるとか何とか言って、騙して会館に連れて行って会員にしてやろう。そして数珠やら壺やら仏壇やらを売り付けてやろう。いいカモを見つけた」
   青年は建物に入って行く。
   男は追って行ってドアを開ける。
   「アハーッ! シャブは最高サー! ソーキソバー! ナカミジルー! フーチャンプルー! アシテビチー! ンムクジプットゥルー! 美味しー!」青年は腕に注射をしながらわめいていた。
   やばい、こいつは精神障害じゃない、シャブ中だ、と思って帰ろうとしたら、扉を開けてヤクザが二人入って来た。
   「なんか、おまえ?」
   「す、すみません、間違えました…」
   「宗教だろ? 雰囲気で分かるよ」
   「い、いえ。お邪魔しました…」
   男は殴り倒された。
   「身内がシャブ打ってる姿を見られて帰せるか」
   ヤクザは二人がかりで男を押さえてシャブを注射した。
   男は高揚して飛び跳ねながら歌を歌った。
   「みんなみんなみんなみんなぴょーんぴょん! シャブ打ってシャブ打ってぴょーんぴょん!…」
   ヤクザはほくそ笑んだ。
   「シャブやら覚せい剤やらいろいろ売り付けてやろう。あとこいつの宗教団体をゆすってやろう」
   「いいカモ見つけましたねアニキ」
   
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