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小説

※ストレス発散のために書き散らした厨二小説です。不謹慎で最低なので真面目な方は読まないほうがいいです。





『Oh!赤ちゃん』


【あー!】

「あー! あー! あー!」
と赤ちゃんが泣いた。
「おめでとうございます。立派な赤ちゃんですよ」
「わー、かわいい」と妻。
「よくがんばったぞ」と夫。

赤ちゃんは、しかし、不可解な点があった。
泣く時も「あー!」(^q^)
笑う時も「あー!」(^q^)
お腹が空いた時も「あー!」(^q^)
どんな時でも、何ヶ月経っても、マヌケな笑顔で「あー!」(^q^)しか言わない。
心配した夫婦は医者に診せた。

「先生、私の子、まさか知恵遅れ…」
「知恵遅れではありませんね」
「ほっ」
「よかったなぁ」
医者はつづけていった。
「奇形です。脳みそが半分しかありません。〈知恵遅れ〉というか〈知恵無し〉ですな。ある程度の喜怒哀楽はあるようですが処置無しです。ご愁傷さま」
「そ、そんな…」
気絶する妻。
動転した旦那は叫んだ。
「しっかりしろ! おい! だれか医者をー!」
医者は言った。「医者は目の前にいますがな。さすが知恵無しの父親だ」
赤ちゃんが笑った。「あー!」(^q^)



【4月1日】

「エイプリルフール。今日はウソをついてもいい日だ」
夫は考えた。妻にどんなウソをつこうかと。
………………
妻が帰宅した。
「おい。ケンジが高熱を出して、口から血を吐いてるぞ」
「え? た、たいへん!」
布団に寝ていた赤ちゃんのケンジは、たしかに口の周りに血がついており、毛布なども血にまみれていた。
だがこれは夫のいたずらで、ケチャップだった。
妻は悲鳴をあげて気絶したので、ケンジは下敷きになった。
ケンジは「がはッ!!」と血を吐いた。



【夢】

「ワンワンに会いに行きたい」
と、アキラが言った。
ワンワンとはNHKの子供番組の人気キャラで、たびたび公開収録をしているのだ。
父は舌打ちした。めんどくせぇなぁ、と思った。そして言った。
「ワンワンの中には人が入っているんだよ」
「ウソだよ! ぼく、信じない!」
父は画像検索をして、ワンワンの中の人が、ワンワンの頭を脱いで涼んでいる画像を見せた。
アキラは泣いた。

ーーーーーー

少し成長して、仮面ライダーになりたい、とか、ウルトラマンになりたい、とか言うアキラに、父は、
「あれは架空のキャラクターで現実には存在しないんだよ。そもそもテレビ局とおもちゃ会社が結託して儲けるために発案されたコンテンツであって…」と、こんこんと説明して聞かせた。

「サンタクロースも作り話だから、プレゼントは期待しないでね」とも言った。

「初詣でに行きたい」とアキラがいうと、「神様はいないから初詣では無意味さ」と言った。

アキラは事あるごとにヘコまされて育っていった。

ーーーーーー

「今日の作文は『将来の夢』。皆さんの夢を書きましょう」
先生が言った。
「はーい」
みんな元気よく返事をして、熱心に鉛筆を動かした。
アキラだけは苦い顔をしていた。
「さあ。そろそろ発表しましょうか。アキラくん。読んでください」
「ぼくの夢は親父をブチ殺すことです」



【火事】

億ションが火事になった。
火の回りが速く、セレブたちはベランダに追い詰められて、右往左往している。
見物人たちがニタニタ笑いながら、金持ちどもの不幸を楽しんでいた。
「だれかー」着飾った婦人が悲痛な調子で叫んだ。「あたしの息子をどうかよろしくー」
パッと手を離し、見物人の群れに赤ちゃんを落とした。
「あぶなー!」
「きゃー!」
「逃げろー!」
みんな逃げていく。
しかし一人だけ、勇敢にも赤ちゃんを抱き止めて助けて上げた男がいた。
みんなは笑った。
「あいつ馬鹿だろ?」
「金持ちのガキなんかを命張って助けるとか、絶対馬鹿だ」
男は言った。
「馬鹿はおまえらだよ。親族からたんまり礼をもらえるぜ。おれは勝ち組だ」
みんなは男に飛びかかり、ボールか何かのように乱暴に赤ちゃんを奪い合った。
「その赤ン坊はおれのだ!!」
「いや、おれのだ!!」
「おれんだぁ!! こっちに渡せぇ!!!」
赤ちゃんは冷たくなっていく。


(終)







『スーパー赤カス』


【強制堕胎】

赤カスが『NPO法人せせらぎ』の制服を着ながら、空のパトロールをしていると、住宅街を歩く妊婦を発見したので、急降下して、こういった。
「堕胎しろあばずれ(※)」
急に空飛ぶ赤ン坊にこういわれたので、妊婦はおどろいている。
「え? え、え……」
「堕胎しろ。いますぐ病院行け。堕胎しないとお前もガキも殺すぞ」
妊婦は狼狽していたが、母親らしい気丈さで、
「いやです」
といってのけた。そしてスタスタと歩いていく。
赤カスはふわふわ飛びながら、しつこくついていって、自己のネガティブで幼稚で偏った人生観を語るのであった。
「おい、堕胎しろ。おい! …無視か。おい、いいか。よく聞け。堕胎はガキの為になるんだぞ。産まれて不幸な人生になる可能性だってあるだろ? 虐待されるかもしれないし、学校でいじめられるかもしれないし、ブラック企業でこき使われて自殺するかもしれないし。DQNになって人様を殺すかもしれないし、逆にDQNに殺されるかもしれないし、あるいはなんらかの不慮の事故でおっ死ぬかもしれないし。貧困で餓死とか孤独死するかもしれないし。な? それなら、堕胎してあげたほうがいいだろ? 安楽死だよ? なあ、おい? あばずれ、おい? 聞いてんのか、この女郎? おい。おい、あばずれさんよぉ? なんとかいえよ。おい。殺すぞぉ!」
赤カスは念力で妊婦のパンツを脱がした。すると股ぐらからにゅるんと胎児の頭がこんにちはした。
「やめて」
赤カスは構わずそのままズッズッズと引き出して、ズボッと胎児を堕胎させた。へその緒も切った。そしてその下にあったマンホールの蓋を念力でスライドさせたので、胎児は暗渠の中にまっすぐに落ちていった。
「きゃあ、あたしの赤ちゃん」
元妊婦は胎児の後を追ってマンホールへ飛び込んだ。
「はあ…。なにかもつまらない。おれも死にたい…」
赤カスはそうつぶやきながら空のパトロールをつづけた。


(※)赤カスは自分が不幸な産まれ方をしたものだから反出生主義思想を持っており、そのため妊婦に激しい憎悪を抱いている。



【恐怖の妊活】

クリニックに通っている妊活夫婦がいた。
赤カスは舌打ちした。
罰を与えてやろうと尾行して、マンションを突き止めると、ベランダから窓を覗きながら、毎日少しずつ微量の空気を子宮へ送っていった。腹がふくれていった。
「わあ。ケンちゃん! 赤ちゃんよぉ!」
「でかしたぞルミ!」
赤カスは空気を送るだけでなく、空気を絶妙な加減で揺らしたりした。
ルミは腹に手を当てて、「すごぉい、蹴った蹴ったぁ」とはしゃいでいる。
ケンジも喜んで会社帰りに『たまごクラブ』を買ったりなどした。
数日後。
ルミとケンジは幸福いっぱいでクリニックにいった。
赤カスは窓から覗いた。
「残念ですが、想像妊娠ですね」
医者が告げた。
「そ、そんなはずは…」
そういうルミに医者は子宮内の画像を見せた。
「ほら。見てください。空洞です。空気ですなこりゃ。ははは。よくあるこってす」
「いやよ。絶対信じないから!」
赤カスは念力で空気を一気に抜いた。
ふしゅるるるる~~~~~~っっっっっっとマヌケな音を立てて空気が急速に抜けて、腹がしぼんでいった。
悲鳴をあげるルミとケンジ。

いたずらはうまくいったが、赤カスはうかぬ顔だった。
「まったく気が晴れない。自殺でもしようかな…」
赤カスは空を飛びながら、このまま墜落死しようかと思ったりした。


(続く)
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