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『小論理学』メモ

哲学の世界は哲学の世界であり、現実の世界は現実の世界である。この二つを完全に切り離すこと、そして、現実の意識から哲学の世界だけを純粋に取り出して、哲学の世界だけを観察することが、哲学の至上の目的だと思う。
ところがヘーゲルは哲学の世界と現実の世界をごっちゃにしてしまっている。現実の世界の中にヘーゲルは哲学の世界を見出している。すなわち現実の世界に存在する何らかの対象の表面をタマネギを剥ぐように一枚一枚剥いでいって止揚して本質に到達するという方法が使えると思っている。しかし現実にある物は現実にある物以上の物ではないだろう。さらにヘーゲルは普遍という物を想定してしまっている。現実世界の上部構造が普遍である、と言いたいらしい。それで普遍に到達するためにヘーゲルは下部構造を、中部構造、上部構造、というふうに現実を幾重にも分けて、木の枝のような体系を作り出し、上部構造(普遍)に到達するための壮大な設計図を作っている。ヘーゲルは現実世界の中に哲学的世界があると勘違いしているから、このような大掛かりな、気が遠くなるような作業を行った。しかしこれは徒労ではない。現実世界の設計図をヘーゲルが作ってくれたおかげで私たちは現実世界の現象や精神を知ることができる。このヘーゲルの残してくれた遺産によって哲学的世界を見つけ出す事ができるかもしれない。
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